0に1を入れても、0。
時さえ忘れて
2023.07
電車の中で立って外を見ていたら、鹿がいた。俺には撃てないと思った。
朝通ったときに咲いていた一輪の紫陽花。夕方通ったら無くなっていた。引きちぎられた痕があった。
紺と種。夢ちゃんから、種を30年間継いでいるというトマトをいただいた。県内の農家さんから届いたばかりのものだった。ぷりんとして健康的な美しさ。食べるのが楽しみだ。飲んでってと出してくれた自家製のジンジャーエールと、いつも通りの会話。外では、大きなザルの上に綺麗に並べられた梅が、真...
「どこに行くんだあ?」「猪苗代です!」「ああ、おれもそういうの好きだからあ」「あ、そうなんですねー!」「熊に気をつけっせよおー」。金堀の手前あたり。会津タクシーの運転手さんに声をかけられた。
蛇が口を大きく開けて、何かを丸呑みしていた。蚊に刺されながら、それを見ていた。
水を背負って階段を上がっていると、コクワガタがひっくり返ってジタバタしていた。よく見ると、体のあちこちに蜘蛛の巣が絡まっている。あらあら、と、手に取って、ホームの待合室まで連れていく。手の中でジタバタしている。左手に乗せて、右手で蜘蛛の巣を取ってあげた。顔にも脚にも絡まっていた。...
銀行に行ってきた。融資を受けるために。ダメだった。でも行ってよかった。最初行きたくなかった。銀行とか役所とか苦手だ。苦手な理由は、一社会人として欠陥がある、という自覚があるからだろう。担当してくれた人が親身になって接してくれた。来て良かったと言ってる自分がいた。帰りに食べたいつも...