時さえ忘れて
- 水を背負って階段を上がっていると、コクワガタがひっくり返ってジタバタしていた。よく見ると、体のあちこちに蜘蛛の巣が絡まっている。あらあら、と、手に取って、ホームの待合室まで連れていく。手の中でジタバタしている。左手に乗せて、右手で蜘蛛の巣を取ってあげた。顔にも脚にも絡まっていた。一つずつ取ってあげる。だいぶ動きやすくなったみたいだ。もう大丈夫だろうと思って、線路向こうの草むら目がけて、放り投げた。
- 銀行に行ってきた。融資を受けるために。ダメだった。でも行ってよかった。最初行きたくなかった。銀行とか役所とか苦手だ。苦手な理由は、一社会人として欠陥がある、という自覚があるからだろう。担当してくれた人が親身になって接してくれた。来て良かったと言ってる自分がいた。帰りに食べたいつもの蕎麦が、酸っぱかった。
0コメント