Keisuke Suzuki
- 豊川さんちのレオ
- 店で起きました。朝の5時半。外は雨が降っていて、天井を見ていました。年内で店を閉めよう。そう思いました。自分でも不思議なくらい、すんなりとそう思えました。今思えば、たぶん、そう思うしかなかったんだと思います。悩んだり迷ったりする余裕は、もうなかった。手にすることができるのは、店を閉めること、ただそれしか残されていなかった。一ヶ月前の話しです。お店は12月中旬に閉める予定なので、残り一ヶ月ちょっとです。実質的な営業日は、もう一ヶ月ないかもしれません。毎日心配事が多いです。これからのこと、お金のこと、住むところ、、、。「もうお手上げだよ!」、そんな気分にもなりますし、見方を変えれば、自由だとも言える。さあ、どうしたものか。閉店までの日々を、もっと穏やかに過ごせれば良かったんでしょうけど、気持ちが落ち着かないまま、きっと、閉店の日を迎えるんだと思います。先のことばかり考えずに、今この瞬間を見つめる。生きる上で、一番大事なこと。風が吹いて、樹々がざわざわあっと揺れて、色づいた葉っぱたちがひらひらと落ちてくる。樹々の間から差し込む光も、きっと揺れている。葉っぱがカサカサアと音をたてる。流れがある。流れにいる。ずっとここに立って、この景色を見ていたい。日が暮れるまでずっと見ていたい。ただ、それだけなのに。先のことばかり心配していたら、あっという間に死んでしまう。今やることをやる。とりあえず、駅前の銭湯に行く。そう、風呂に入ることが今やること。たまにはサウナにでも入ろうか。その後のことは、その時がやってきたら考えればいい。
0コメント