POPEYE
何ヶ月か前になるが、うちのお店が雑誌POPEYEに載った。ポパイは好きな雑誌だ。僕は雑誌が好きだ。昔の雑誌の広告とか楽しい。景気が良かった時は、雑誌の前半数十ページ全部広告、というときもあった。ページをめくってもめくっても、全然本題に辿り着かない。ずっと広告。いい時代だった。あの時代があったから、このクソみたいな時代があるのだろう。全部繋がってる。まあ、それはいい。
うちのお店がポパイに載ったのだ。なんで載ったのか。空くんが紹介してくれたから載った。空くん?。説明するのがめんどくさいから説明しない。これ、酔っ払って描いてるからそういうのめんどくさい。僕は空くんが好きだ。まだ二回しか会ったことがない。週一くらいで会いたい。もっと会いたい。だって地下足袋でお店にやってくるんだぜ。最高だと思わないか。最高にクールだ。
空くんを連れてきてくれたのはピロさん。ピロさん?。説明するのがめんどくさいから説明しない。近いうち最高にクールなオアシスが街にできる。そこに人が集まり、恵みが生まれる。人生は短い。とくと味わおう。
あ、そう、ポパイに載った。発売日前に出版社から、「時さえ忘れて様に一冊送りたいのですが」という有難い話しをいただいたが、送らなくていいです、とお断りした。だって、自分で買いに行った方が面白いじゃん。僕は発売日にNちゃんが働くコンビニに走った。いや、走ってない。歩いた。
コンビニの棚にちゃんとあった。さすが全国誌。どれどれ、ページをめくる。お、あった。空くんが書いてくれた文章を読む。ふふふ、おもろい。独特すぎる。最高だ。ニヤニヤが止まらない。自分のお店が雑誌に載っている。それをコンビニで見ている。「何もないけど、すべてがある」。最高。すべてがあることにこの町の住人はほとんど気づいてないんだよなあ。まあ、別にいいけどさー。棚から抜き取ってレジに向かう。ニヤニヤが止まらない。レジを打つ外国人の女性に見られる。ニヤニヤが止まらない。この雑誌にうちのお店が載ってるんだ。いいだろ。空くんが紹介してくれたんだ。
最新号のポパイ、レコードと時計。うちのお店が載ったコーナーに、好きな書店の店主が載った。同じコーナーに載れて僕はとても嬉しい。
あーあ、空くんに会いたいなあ。
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